審美歯科
審美歯科について
「え?審美?そんなの関係ないよ。保険で十分でしょ」
「今は、前歯でも保険で白くなるんでしょ?だったら保険で十分だよ」
「奥の歯は別に、見えないから銀歯でもいい」
このようにおっしゃる方は、まだ多いです。ほとんどの方は保険での治療が十分な治療だと思われています。しかし、本当にそうなのでしょうか?実際に歯科診療をしている側から見ると保険診療には明らかに限界があるというのが実際のところです。
保険の前歯の特徴
まず、保険の前歯のかぶせ物ですが、これは「硬質レジン前装冠」といって、簡単に言うと硬いプラスチックを金属の上にかぶせている、というものです。これは表面がプラスチックですので、平均的には2~3年程度で変色してしまいます。
皆さんの周りの方でもいませんか?前歯の色が明らかに他の歯と違う、黄色っぽく変色した歯がある方。 また、保険の前歯の場合、変色はしていなくても、プラスチックですので、天然の歯の色、つや、透明感を出そうと思っても、それを出すことができないのです。
ですから、変色していなくても、「あっ、他の歯と違うな」と感じてしまいます。保険の歯はプラスチックですので、変色だけでなく水分を吸収して、口臭の原因になることもあります。
保険の奥歯の特徴
次は奥歯ですが、前から4番目の歯を保険が適用される銀歯にすると、笑ったときにキラッと見えてしまう方が多いです。(口の大きさによって変わります)。
またもっと奥の歯でも、下の歯だと大きな口を開けて笑うと、たとえ奥歯であっても、かなり見えてしまいます。人と話をしていて、「あっ、銀歯が入っているんだな」と思うことがありませんか。もちろん、銀歯が入っていることが全く気にならないという方もいらっしゃるかと思います。
しかし、一方で「銀歯は入れたくない」という方がほとんどです。しかし、白い歯を入れたくても金銭的な事情で入れられない方が多いのが実情です。ということは、「別に銀歯でもいいよ」といっている本人は気にならなくても、それを見ている人の多くは気になっているのではないでしょうか。
銀歯は気になる?気にならない?
例えば、外見をとっても気にされて、綺麗にされているし、本人もこだわっているのに、笑うと銀歯が3本ぐらい見えて、前歯は3本も変色している28歳の女性がいたらどう思われますか?「顔はかわいいし、見た目も綺麗なのにもったいない」と思いませんか?
つまり、それぐらい、他の人から見ると、歯というのは見た目に影響があるということなのではないでしょうか。白くてキレイな笑顔と銀歯がキラッと見える笑顔ではどちらがよいでしょうか?
その違いにはどれだけの価値があるでしょうか?
笑顔が素敵な人ほど、やはり、印象というのは良いものですが、その第一印象が仕事においても重要なのは言うまでもありません。ということは、第一印象にも影響する笑顔、そこに銀歯があるかどうかも仕事において重要ということになるのではないでしょうか。 例えば、営業をされている方の営業成績に、会社を経営されている方の会社の業績にも影響を与えてくるということがあるのではないでしょうか。
見た目が気になる方の対処法
1 クリーニング
歯の表面に付いた着色やタバコのヤニを取り除きます。
歯石が付いている方は、この治療の前にスケーリング(歯石除去―保険適応)が必要です。
2 ホワイトニング
タバコを吸っている方は、ご遠慮下さい。
歯をお薬で白くします。
・歯を削らない
・麻酔を使わない
ホワイトニングには3通りの方法があります。
1) オフィスホワイトニング
歯科医院で行います。一回30分から1時間ぐらいかかり、数回の来院が必要です。
2) ホームホワイトニング
ご自宅で、自分自身で行います。 効果が出るまで個人差はありますが、2週間から4週間の期間が必要です。
3) デュアルホワイトニング
上記1)、2)のオフィスとホームを同時に実施するものです。効果は1番出ます。
3ラミネートベニヤ
歯の表面を薄く削って合成樹脂やセラミックの箔をはりつけます。歯を削る量が少なく、比較的短期間できれいになります。
4セラミッククラウン、インレー
金属を使わない、セラミックのみのかぶせ物、詰め物です。
現在世界的に歯科の世界では、健康のためお口の中をノンメンタル(金属をなくす治療)にしていく方向にあります。
天然の歯に近い色調が得られやすく、変色がおきにくい材質です。
5ハイブリッドセラミッククラウン、インレー
セラミックに硬質レジンを加えた、ハイブリッド型(混合型)の材料を使います。硬さが硬すぎず、保険のレジンより強度的にも審美的にも優れています。
色調がセラミックに劣ります。
いずれを選ばれるにせよ、どんな方法があなたに最適か、十分時間をお取りしてカウンセリングを行います。
その際にあなたのご希望をよくお聞きし、どんな方法が適しているのかを一緒に考えます。そして、費用や注意点等を説明します。ご不明な点、心配なこと、何でもご相談下さい。そして治療の方法が決まったら、その後、処置、治療に入ります。
保険治療と保険外の治療には精度の違いがある
ここでは、見た目に焦点を当てていますが、保険が適用される治療と保険外の治療は、見た目以外にも大きな違いがあるのです。それは治療の精度の違いなのです。
保険でも最善の治療ができるかというと、それは現実的には難しいのです。保険制度では、1つの処置がいくらというのが決められています。それはすごく上手な医師がやっても、大学を卒業して1年目の医師がやっても価値が同じなのです。
しかも、その金額の設定が非常に低くされているのです。例えば、根っこの治療をすると、私は最低でも3回かけているのですが、一生懸命やっていると、1回30分ぐらいかかるのに、保険での金額は110円~210円(実際には再診料など、そのほかの点数が加算されますが、根っこの治療だけですとそれぐらいの金額になります)です。
保険で4番目の歯を銀歯で治療すると2万5千円程度です。これを保険外のメタルボンドで白くしたら8万4千円です。これだけ金額に差があったときに、治療の質に差が出るのはやはり、当然ではないでしょうか。
治療の質はどれだけ時間と手間をかけるかによります。金額が大きければそれだけ時間をかけられますから、手間のかかる治療法であったり、保険が効かない高価な材料を使うこともできます。
既製服とオーダーメイドの違い
よくたとえで使われるのが既製服とオーダーメイドの違いです。私もオーダーメイドのスーツは作ったことがないのですが、既製服の限界は感じています。 「これ、デザインは良いんだけど、き、きつい!もう少し、やせていたらな~」 「これ、もうちょっと色が濃ければいいのにな~」 「このスーツ、見た目は良いんだけど、肩がこるんだよね」 「足の大きさが左右違うから、左右別々のサイズを買えればよいのに・・・」 このようなことを感じたことはありませんか?
これと同じことが歯科治療でもあるのです。 保険治療は金額が限られているので、使える材料、使える時間が限られています。そうなると、もちろん、一人ひとりに応じた治療をするのですが、どうしても精度が落ちてしまいます。
精度が落ちると、洋服が体型に合ってないのと同じような不具合が生じます。例えば、咬みあわせが合わなくなってしまったり、自分の歯とかぶせ物の間に隙間ができてしまって虫歯が再発しやすくなるなどです。 しかし自費治療ですと、十分な時間、高価な材料が使えますから、精度を十分に上げることができます。
精度が上がると、洋服が体型にフィットしているのと同じように、咬みあわせがピッタリし、自分の歯とかぶせ物がしっかりフィットして、隙間を極限まで少なくすることが可能になるのです。 つまり、自費治療ではドクターが持っている技術を最大限引き出し、そのドクターの最高の治療を受けることが可能になるのです。
しかし保険治療では、時間と材料の関係上、60~80%ぐらいの治療しか受けることが難しいのです。 また、オーダーメイドであれば、「デザインをこうしてほしい」とか「ここをもうちょっとこうしてほしい」という要望にこたえることが出来ますが、既製品であれば、あるものの中から選ばなければなりません。それと同じように保険のかぶせ物だと、たとえ白くなっても、出せる色は少なく、時間が経つと変色してしまいます。
しかし、保険が適用されない自費であれば、色は天然の歯にあわせることが出来ますし、変色もしません。 自分の口元に自信を持って生活していけること、自分の口を健康に保つために、最高の治療を受けること、これらに、あなたはどれだけの価値を見出すでしょうか?